アマミノクロウサギを守ろう エコバッグで啓発 東京の児童らに感謝状 奄美市

2024年03月29日

政治・行政

安田壮平市長からアマミノクロウサギ保護の啓発活動の感謝状を受け取る児童ら=28日、奄美市名瀬

アマミノクロウサギの保護を目指し、2021年度から「アマミノクロウサギ守ろうプロジェクト」に取り組む昭和女子大学付属昭和小学校(東京都)の教諭と児童らが28日、奄美市名瀬の同市役所を訪れた。安田壮平市長は児童たちによる啓発活動の功績をたたえ、感謝状を贈った。

 

来庁したのは大熊太郎教諭(33)と、教え子で今春小学校を卒業した児童5人など関係者14人。

 

プロジェクトは21年、同校の総合学習の一環として、大熊教諭が担任を務めた4年2組の児童36人が発足。児童らはクロウサギの生態や課題ついて専門家から学び、ロードキル(交通事故死)の防止などを訴える啓発グッズ作製を提案した。

 

児童らがデザインしたオリジナルのエコバッグ=28日、奄美市名瀬

クラウドファンディングで資金を募り集まった50万3000円を活用し、児童らがデザインしたオリジナルのエコバッグを作製。奄美大島の各市町村に計1000枚寄付し、島内の自然環境関連のイベントなどで配布された。

 

進級後も有志の児童ら約10人が啓発活動を継続。奄美大島には昨年夏の訪問を予定していたが、台風の影響により時期をずらして来島した。

 

28日の贈呈式には大島紬の着物姿で出席。安田市長は「心のこもった活動を実践していただき感謝している」とあいさつし、代表児童に感謝状を手渡した。

 

大熊教諭は「取り組みを通して児童が社会とつながる経験を得ることができた。今後は奄美の子どもたちともつながって活動を継続したい」、穗積早苗さん(12)は「バッグのデザインを考えるのが楽しかった。クロウサギと人間が一緒に生きていける奄美になってほしい」と話した。